2018/04/10(火)IPv6の基礎(3) - 機器設定時に必要と思われる知識

今回は、IPv6 対応の機器に IPv6 アドレスを設定するときの記述方法です。
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IPv6 アドレスは記述自体が長くなるため、一定の省略記述ルールが決められています。
しかしながら、必ずしも省略記述をする必要はありません。
むしろ、慣れないうちは敢えて省略記述をしない方がよいのです。

ですが、実際には先駆者によって多用されているので、ここでは省略記述ルールを紹介します。
「省略記述」は全て、数字の'0' (ゼロ) を省略するルールが定義されています。

先ず、「各フィールドの上位桁の'0'は省略可能」です。ただし、'0000' だけは全てを省略せずに'0'を記述します。
次に、「'0000' のフィールドが連続する場合は、該当部分を '::'(ダブルコロン)で省略可能」です。
但し、これが使えるのは1回だけです。

また、'::'(ダブルコロン)は、最も長く省略できる部分に適用すべき、と規定されました。
なので、厳密には上記例の3番目も×です。
2番目の 2001:db8:0:3::1 のみが正解となります。

更に、IPv6 表記でしか設定できない環境下で、IPv4を表記する場合の記述法も定義されています。
現在は、「IPv4 射影アドレス」の記法がよく用いられており、「IPv4 組み込みアドレス」は淘汰方向現在は廃止(使用不可)です。[RFC6890] 参照。
ただし、「IPv4 組み込みアドレス」もたまにみかけるので、知っておくとよいです。