2018/06/05(火)IPv6の基礎(7) - 機器設定時に必要と思われる知識

いよいよ、IPv6アドレスの具体的な中身の話に入っていきます。
・ユニキャストアドレス
・エニーキャストアドレス
・マルチキャストアドレス        全てに共通する内容になります。
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上記では、IPv6アドレスを扱う上で必須で知っておくべき内容を記述しています。
特に重要なのは、IPv6アドレスは前半の「プレフィックス」部と、後半の「インタフェースID」部に分かれるという点です。

「プレフィックス」は IPv4 のネットワークアドレス部に相当するもので、その長さは「プレフィックス長」で、ビット長で示します。

IPv4においても、ネットワークアドレスの長さは、CIDR と呼ばれるビット長で示されます。
これは、サブネットマスクの置き換えであり、IPv4のCIDR で /28 と表現されるときのサブネットマスクは 255.255.255.240 になり、IPv4のCIDR で /24 と表現されるときのサブネットマスクは、255.255.255.0 になります。

IPv6 では、アドレスそのものが長いため、サブネットマスクは一切使わず、CIDR の概念を踏襲した「プレフィックス長」を使うことになっています。

図では明示していませんが、上記のインタフェースID部がすべてビット0のものは、「サブネットルータエニーキャストアドレス」として認識され、上記のインタフェースID部で下位7ビット以外がすべてビット1のインタフェースIDは、「グローバルエニーキャストアドレス」として認識され(プレフィックス長が /64 の時だけ、エニーキャストアドレスの扱いが異なっている)ることになっていますので、これらのインタフェースIDは、ユニキャストアドレスとして使用することができません。