2013/05/28(火)在京TV局は 5/31 AM 9:00 に送信場所を移動

2013/05/28 8:11 放送一般
これまで、東京タワーから送信されていたTV電波送信が、5/31 AM 09:00 を以ってスカイツリーに移転するようです。
何度か試験的に送信されていましたが、より高所からの送信となり電波の飛来が変わる影響などで、電波障害が発生していた模様で、当初2月頃の移転が遅れに遅れていました。

以下の画像は、東京の知人から 2010年12月に頂いたものです。
この時点では、鋭意建設中でした(^^)


既に東京メトロポリタンTV(MXTV)と、FM局のうちNHK(82.5MHz)とJ-WAVE(81.3MHz) が、スカイツリーに移転しています。
今回移転するのは、在京民放5局(日本テレビ,TBS,CX,テレビ朝日,TX)とNHK(総合,教育) です。

放送大学、FM東京(80.0MHz)、インターFM(76.1MHz) は、引き続き東京タワーからの送信です。
筆者は札幌在住の人間ですので、東京に用事があって且つ暇でもない限り、スカイツリーに行く機会はなさそうです。

放送大学を受像する場合、場所によっては向きの違うアンテナが2つ要るのではないか、と思うのですが、実際どんなものでしょうか。。

2013/04/12(金)礼文中継局のTV送信チャンネル変更 - 原因は「対流圏伝播」

2013/04/12 17:13 放送一般
といっても、来年度(2014年度)のようですが・・・

北海道総合通信局 によると、
日本海側の小樽から初山別にかけての複数の地域で混信が発生するみたいで、礼文局の送信チャンネル変更(「リパック」と称する)で対応する模様です。
内容はこちらです → デジタル混信の発生地域に対する対策計画(地区別)

日本のTV放送は、現在ではUHF帯のみですから、突発的発生の電離層によるEスポ伝播ではなく、対流圏伝播(トロッポ、ラジオダクトなどと称する)になります。
それにしても、礼文島からのUHF帯TV電波が、札幌や小樽まで伝播することがあるのには、ちょっと驚きです。

さて、対流圏伝播が発生する条件ですが、これはEスポと異なり、ある程度予測できます。
・移動性の高気圧の移動速度が遅いか日本付近で停滞しているとき。
・且つ、気象庁発表の気象衛星画像のうち、水蒸気画像の白色が濃いとき。

こんなときは、対流圏伝播が発生しやすいようです。

2013/04/10(水)NHK、ラジオ放送のディジタル化を見送る

2013/04/10 17:53 放送一般
少し前ですが、そのうち記事が消えるので、ここに引用をして残しておきます。
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NHKもラジオ放送のデジタル化見送り (北海道新聞 Web記事 2013/04/04 19:11)

 NHKは4日、テレビの地上デジタル放送への完全移行で空いた周波数帯(V―Low帯)を使うラジオのデジタル化を見送る方針を明らかにした。

 民放連が3月、民放ラジオ全局での取り組みを断念したためで、NHKの久保田啓一技師長は定例記者会見で「オールジャパンで取り組む前提が崩れ、現時点では参入することにはならない」と述べた。

 ラジオ放送をめぐっては、都市部でAM放送の難聴取が深刻化しており、NHKはFM放送を活用した対策の検討を進める。

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と、いうことは、NHKもそれまではやる気があったということでしょうか。
V-Low帯は、現状のアナログFM放送(コミュニティFM局など)に開放するのが最も求められることであり、有効な方針、というのが筆者の持論です。
あくまでも、中波AM局の難聴取対策でやればいいのです。
東京事情を、地方にごり押しされることがひとまず回避されるようで安堵しています。

また、ディジタルラジオを否定しているわけではありません。
活用形態は模索状態になると思いますが、地方の放送業者や聴取者が歓迎できるものにしてほしいと願います。
現状、この部分があまりにも一部の在京放送業者や聴取者の趣味に偏っているような感が強く、地方からみると懐疑的になる一因ではないかと勝手に自己分析しています。

2013/03/22(金)VHF帯ディジタルラジオの一斉移行は見送り

2013/03/22 5:59 放送一般
先月あたりから、囁かれていた話ですが・・・
先ずは、Web記事の引用を・・・

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ラジオ、一斉デジタル化を正式断念 民放連 (
朝日新聞 Web 記事 2013/03/22 00:13)

 ラジオのデジタル化について、日本民間放送連盟(民放連)は21日、業界一丸となってのデジタル化を断念することを正式に決め、総務省に報告した。

 一斉デジタル化は、地上波テレビのデジタル化で空いたVHF帯の一部(V―Low帯)を活用する構想だった。ラジオ局のなかには引き続きデジタル化を目指す局がある一方で、アナログのままFM放送への移行を希望するAM局もある。総務省は今後、各社の意向を改めて確認し、電波の割り当てを検討する。

 十数年続いた議論の末にたどり着いた結論に、民放連の井上弘会長は「長いこと中ぶらりんだった。自分たちの実力を鑑み、ラジオメディアの存続も考えて出した。批判や意見も十分承知している」と話した。
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 正直なところ、これで良かったと思っています。
 V-Low 帯とは 90MHz - 108MHz の周波数を指し、ちょうどTV放送の 1ch,2ch,3ch があった場所です。


 この V-Low帯は 既存のFM放送 76MHz - 90MHz に連続する周波数帯で、少し前のラジカセなどでは、TV音声が受信できるようになっているものが多く、元々 76MHz - 108MHz が受信できるようになっているわけです。

 すなわち、既存のアナログFM放送を 90MHz-108MHz でやっても受信機の問題は小さい。
 都会では過密気味のコミュニティFM局に開放するのが現実的でしょう。

 また、在京AM局の中には、FM帯への移行を検討している放送局もあります。
 筆者は、単純なFM帯移行には賛成できませんが、従来のアナログ式FMによる同時放送をやるなら意味があると見ています。

 ・障害物があると届きにくく、見通し距離にしか届かないVHF帯電波の短所
 ・ノイズに強いFM方式の長所
 ・障害物があってもある程度回りこんでいく中波帯電波の長所
 ・大規模災害に強い中波帯送信施設
 ・ノイズに弱いAM方式の短所。

 相互補完するのが現実的と思います。

 さらに、radikoらじる・らじる のようなインターネットラジオもありますが、これは

 ・災害時には、情報入手手段としては全く使い物にならない
 ・「移動しながら聴取する」というスタイルには合わない

 という物理的にどうしようも無い問題があります。
 ここで勘違いされるのは、都会の人間は交通機関で移動するのでしょうが、
 地方で生活する人間の大多数の移動手段は、自動車である、という点です。

 東京基準で何でも物事をごり押しされては、実情に合わず困るわけです。
 ディジタルラジオは、FM東京は積極的ですが、他の民放局やNHKは様子見か導入に消極的という感じですね。

 AM局のFM帯移行なんていうのは、地方ではちょっと考えられません。
 同じく、ディジタルラジオという新たな受信機を買うような状況も地方では考えにくい状況です。

 もう少し、社会情勢を見守って検討を続ける姿勢が必要だと思います。