2011/06/15(水)dovecot 2.0.13 を FreeBSD8.2R 上で構築

2017/10/12 4:28 サーバ運営・管理
ちょうど丸1年、メールサーバの更新をしていなかったのと、経験上、このままではセキュリティ耐性が急低下する状況(謎)だったので、集中メンテナンスを開始しています。

* dovecot 2.0.x のインストール準備
OSに dovecot と dovenull アカウントを作成。
# dovenull アカウントは 2.0 になってから必要になった

./configure 、make は v1.2.x と同じようにできる。

* dovecot 2.0 のコンフィギュレーションファイル dovecot.conf
v1.2 からは書式が大幅に変更されていて、正直難解なものになってしまった。
しかし、v1.2 のコンフィギュレーションファイルがあれば、v2.0 用に変換するツールが付いている。先ずは以下の要領で変換する:

# copy dovecot.conf dovecot.conf.old
# doveconf -n -c dovecot.conf.old > dovecot.conf

弊社では ver 1.2 からのアップグレードで、
これでOKかと言いたいところだが、リハーサルしてみると、実際はそのままではまともに起動しなかった。 dovecot.conf に以下の変更が必要だった:

service auth {
 executable = /usr/local/libexec/dovecot/dovecot-auth  ← 削除
 unix_listener /var/spool/postfix/private/auth {
  group = postdrop
  mode = 0660
  user = postfix
 }
 user = root
 vsz_limit = 128 M
}

ちなみにこれは、SMTP-AUTH に dovecot SASL を使う場合の設定。
これで起動できる。
また、SSL 署名ファイルの書式はちょっと特殊。

ssl_cert = </etc/postfix/tlskey/clione.basekernel.ne.jp.pem
ssl_key = </etc/postfix/tlskey/clione.basekernel.ne.jp.key

赤文字部分の '<' が何故か必要。消す必要はありません。
最初は変換エラーかと勝手に思い込んで、わざわざ削除してしまい、填ってしまった...orz

参考にどうぞ。

2011/06/14(火)Samba 3.5.8 を FreeBSD 8.2上で構築

2017/10/12 4:27 サーバ運営・管理
./confifure は成功し、いざ make すると、、

Compiling ../nsswitch/winbind_nss_freebsd.c
make: don't know how to make EXTRA_FLAGS. Stop




Linking non-shared library bin/libsmbclient.a
make: don't know how to make EXTRA_FLAGS. Stop


といった、エラーを出して、 samba の導入が出来ない。
これは既知の問題らしく、3.5.0 が提供された時点から未だすべて修正されていない模様。
日本語での情報は無かったが、どうやら以下のようにすると大丈夫らしい。

source3/Makefile の 1405行目付近:
# $(LIBSMBCLIENT_THREAD_OBJ) ../nsswitch/wins.o ../nsswitch/winbind_nss_linux.o: EXTRA ....

つまり、$(LIBSMBCLIENT_THREAD_OBJ) で始まる行を探し出し、その行をコメントアウトする。
参考になれば幸いです。

2011/06/13(月)〔参考〕Apache 2.2 のSNI ホスティング設定

2017/10/12 4:26 サーバ運営・管理
SSLStrictSNIVHostCheck off というのは、SNI 非対応ブラウザのとき、複数あるバーチャルホストコンテナの最初のコンテナへアクセスさせるような設定です。
Apache 2.2.12 以降で使用できます。
あとは、通常のノンセキュア名前ベースバーチャルホストと大きく変わりません。

--- ここから
Listen 443
NameVirtualHost aaa.bbb.ccc.ddd:443
SSLStrictSNIVHostCheck off

<VirtualHost aaa.bbb.ccc.ddd:443>
  DocumentRoot "/home/webroot/site1/ssdocs"
  ServerName www.example.com
  SSLEngine on
  SSLCertificateFile "/usr/local/etc/apache/certs/www.example.com.pem"
  SSLCertificateKeyFile "/usr/local/etc/apache/certs/www.example.com.key"

  (以下、その他の設定)
</VirtualHost>

<VirtualHost aaa.bbb.ccc.ddd:443>
  DocumentRoot "/home/webroot/site2/ssdocs"
  ServerName www.example.net
  SSLEngine on
  SSLCertificateFile "/usr/local/etc/apache/certs/www.example.net.pem"
  SSLCertificateKeyFile "/usr/local/etc/apache/certs/www.example.net.key"

  (以下、その他の設定)
</VirtualHost>

2011/06/13(月)ネーム(名前)ベース SSL バーチャルホストは今や可能

2017/10/12 4:25 サーバ運営・管理
これは、広くSNI(Server Name Indication / RFC4366) として知られつつある技術。

今まで、SSLのバーチャルホスティングは、サイト毎に異なるIPアドレスが必要で、昨今のIPアドレス枯渇を受けて、不要不急の立ち上げを規制しているなどの面もあって積極的には対応していませんでした。

エンドユーザに対しては、「サイト毎にIPアドレスが必要 → 提供費用の上乗せ」ということにならざるを得ずという状況でした。

ですが、現在では「SNI対応ブラウザ」さえあれば、「ネーム(名前)ベース SSL バーチャルホスト」が出来ますので、同じ品質で今までより安価にSSLサイトを運用・構築できる道が拓かれています。
月額換算で最低4000円程度から対応できます。

SNI対応ブラウザは、2011/06/13 現在以下の通りです。
一部ゲーム機に以下のブラウザが搭載されていますが、ゲーム機では基本的にSNI対応はされていません。
お使いのものが WindowsXP であれば、Internet Explorer を捨てる選択をお勧め。
但し、Internet Explorer からの乗り換え誘導のほうが、経済的負担より重いかもしれません。

・Opera 8 以降全て (TLS 1.1 を手動で有効・確認する必要がある)
・Firefox 2 以降全て
・Chrome 6 以降全て
・Safari 3.2.1 以降
(Safari については、MacOS X,Windows 7 以降で対応。その他は不可)
・Lynx 2.8.7rel1 以降
・Internet Explorer 7,8,9
(Internet Explorer については、Windows vista 以降で対応。Windows XP は不可)

また、サーバでもSNIに対応していることが必要です。
以下の要件を満たしていれば、たいていの場合、自動的に導入されています。

・Apache 2.2.12 以降のバージョンで、OpenSSLライブラリ付きで構築している
・OpenSSL 0.9.8k 以降
(OpenSSLがTLS拡張オプション〔enable-tlsext〕ありで構築している)
(OpenSSL 0.9.8f 以降であれば、TLS拡張オプションありで再構築すれば対応できる)

FreeBSD の場合、OpenSSL がOSにバンドルされていますが、8.1R が OpenSSL 0.9.8n, 8.2R が OpenSSL 0.9.8q で、8.1R からデフォルトでTLS拡張オプション対応です。

2011/02/25(金)FreeBSD 8.2R/7.4R リリース

2017/10/12 4:23 サーバ運営・管理
今朝、 AM 5:00 過ぎにアナウンスが入りました。

○ FreeBSD 8.2R リリースノート(勝手な和訳)

- [amd64] FreeBSD/amd64は、物理的な記憶容量より等しいか大きいサイズの KVAスペースの確保をします。 この変更は、ZFSを使用するときしばしば起こる“kmem_map too small”パニックを防ぐのを助けるでしょ う。

- FreeBSD GENERICカーネルは現在、KDBとKDB_TRACEオプションでコンパイルされます。 8.2-RELEASEから、カーネルは、ddb(8)のようにデバッガバックエンドなしで stack(9) を使用することにより、panic時のスタックトレースを表示するのをサポートします。このことが panic時におけるGENERICカーネルのデフォルトの振舞いを変えないことに注意してください。

- FreeBSD の crypto(4) フレームワーク(opencrypto)は、XTS-AES(XEX-TCB-CTS、またはCipherText StealingがあるXEXベースのTweaked Code Bookモード)をサポートしました。(XTS-AESはIEEE Std. 1619-2007 で定義されます)。

- [amd64] FreeBSD/amd64カーネルにおけるXen HVMサポートが改良されました。 その他の詳細に関しては、xen(4)マニュアルページを参照してください。

- FreeBSDは、GPT(GUID Partition Table)を完全にサポートしました。 プライマリヘッダーとプライマリパーティション・テーブルのチェックサムは現在、適切に確かめられます。

- [amd64,i386] aesni(4)ドライバーが新設されました。 これは、インテルCPU上に、AESアクセラレータがあると、crypto(4)のためにAES操作を加速します。

- [amd64,i386] aibs(4)ドライバーが新設されました。 これは、ASUSマザーボードにてハードウェアセンサをサポートし、acpi_aiboost(4)ドライバーの置き換えになります。

- tpm(4)ドライバーに、信頼されるモジュール(トラステッドプラットフォームモジュール) 判定サポートが加えられました。

- xhci(4)ドライバーに、Extensible Host Controller Interface (xHCI) と USB3.0サポートが加えられました。

- FreeBSD Linuxエミュレーションは、video4linux APIをサポートしました。これは multimedia/pwcbsdと、multimedia/webcamdによって提供されたもの等の Linuxネイティブな video4linux ハードウェア・ドライバーを必要とします。

- miibus(4)は、一般的なIEEE802.3 annex 31B full duplexフロー制御サポートのために書き直されました。これに伴い、alc(4)、bge(4)、bce(4)、cas(4)、fxp(4)、gem(4)、jme(4)、msk(4)、nfe(4)、re(4)、stge(4)、およびxl(4) に伴うドライバー atphy(4)、bmtphy(4)、brgphy(4)、e1000phy(4)、gentbi(4)、inphy(4)、ip1000phy(4)、jmphy(4)、nsgphy(4)、nsphyter(4)、およびrgephy(4) をアップデートしました。

- 新しい netgraph(4) に node_ng_patch(4)が新設されます。 これは通り抜けるパケットのデータ変更を実行します。 変更は8、16、32の符号のない整数か64ビットのサイズでC言語操作の部分集合に制限されます。

- FreeBSD TCP reassembly は改良されました。 SMPシステムに影響する長年のバグが解消され、net.inet.tcp.reass.maxqlen sysctl(8)変数が、動的に変わるソケットバッファサイズを示します。 FreeBSDの パケット受信は、現在、接続スループットを向上させる以前より、かなり良好にパケット損失回復(特に待ち行列オーバーフローで引き起こされた損失)を扱います。

- siftr(4)、Statistical情報 For TCP Research(SIFTR)カーネルモジュールは新設されました。 これは、活発なTCP接続におけるさまざまな統計をログファイルに登録する機能です。 それはシステム管理者、開発者、および研究者を対象にした、非常に高度なTCP接続状態の測定をする能力を提供します。

- geli(8) GEOM クラスは、現在、デフォルトでXTS-AESモードを使用します。
- ディスクフォーマットのときに、ZFSを Version 15へアップデートしました。そして、OpenSolaris から ZFSに様々な性能改良を導入しました。

- Userlandサポート dtrace(1) が新設されました。これはuserlandソフトウェア自体の試験とカーネルとの相関関係を許容します。その結果、場面の後ろで先へ進んでいる状況の表示ができます。 dtruss(1)ユーティリティを加えました。そして、この機能をサポートするためにlibprocをアップデートしました。

- gpart(8)ユーティリティは、GPTパーティション・テーブルを回復できるようになりました。

- part(8)ユーティリティは、現在、GPTでGPT_ENT_ATTR_BOOTME、GPT_ENT_ATTR_BOOTONCE、およびGPT_ENT_ATTR_BOOTFAILEDに属性をサポートします。 コマンドラインの属性キーワードは、bootme、bootonceであり、それぞれbootfailedされました。

- libarchiveライブラリと tar(1) ユーティリティは、LZMA(Lempel-Zivマルコフ連鎖アルゴリズム)圧縮形式をサポートしました。

- newsyslog(8)ユーティリティは、デフォルトsyslogd(8) PIDファイルに優越するために -S pidfileオプションをサポートしました。

- newsyslog(8)ユーティリティは、新たに処理ファイル包含のために、特別なログファイル名をサポートします。 ファイル Globbingで、名前検出がサポートされます。 その他の詳細に関しては、newsyslog.conf(5)マニュアルページを参照してください。

- pmcstat(8)ユーティリティは、現在、トップソースとしてファイルとネットワークソケットをサポートします。 これはシステムの上で例えば、ローカルのシンボルなしでTCPの上のトップモニターを許します。

- tftp(1)とtftpd(8)ユーティリティは、より良い相互運用性のために改良されました。そして、それらは、現在、RFC1350、2347、2348、2349、および3617をサポートします。

- periodic スクリプトに zfs関連が加えられました。 その他の詳細に関しては、periodic.conf(5)マニュアルページを参照してください。

- periodic スクリプトに、ミスマッチしているチェックサムでインストールされたポートのファイルを見つけるスクリプトが加えられました。 その他の詳細に関しては、periodic.conf(5)マニュアルページを参照してください。

- sysinstall(8)ユーティリティは、デフォルトと最小のパーティションサイズに、以下の値を使用するようになります: /のための1GB、/varのための4GB、および/tmpのための1GB。

- ACPI-CAを20101013にアップデートしました。
- ee(1) をバージョン1.5.2にアップデートしました。
- ISC BINDをバージョン9.6-ESV-R3にアップデートしました。
- netcatをバージョン4.8にアップデートしました。
- OpenSSLをバージョン0.9.8qにアップデートしました。
- タイムゾーンデータベースをtzdata2010oリリースにアップデートしました。
- xzを2010年4月12日スナップショットから5.0.0リリースにアップデートしました。
- GNOMEデスクトップ環境(x11/gnome2)をバージョン2.32.1にアップデートしました。
- KDEデスクトップ環境(x11/kde4)をバージョン4.5.5にアップデートしました。

○ FreeBSD 7.4R リリースノート(勝手な和訳)

- GNOMEデスクトップ環境(x11/gnome2)をバージョン2.32.1にアップデートしました。
- KDEデスクトップ環境(x11/kde4)をバージョン4.5.5にアップデートしました。
- [sparc64] FreeBSD/sparc64が新たにサポートされました。
- [sparc64] FreeBSD/sparc64は、UltraSPARC IV, IV+, and SPARC64 V CPUをサポートします。
- alc(4)ドライバーは、Atheros AR8151/AR8152 PCIe Gigabit/ファースト・イーサネットコントローラを新たにサポートしました。
- bge(4)ドライバーは、BCM5718 PCI Express x2 デュアルポートギガビットイーサネットコントローラを新たにサポートします。 このファミリーは、BCM5714/BCM5715家の後継であり、IPv4/IPv6チェックサムのVLANハードウェア動作、TSO、タグ付け、ジャンボフレーム、MSI/MSIX、IOV、RSS、およびTSSが機能します。 ドライバーの最新版はIOVとRSS/TSS以外のすべてのハードウェア機能をサポートします。

- fxp(4)ドライバーは、i82550とi82551コントローラのVLAN上でTSOをサポートしました。

- re(4)ドライバーは、RTL810xE/RTL8168/RTL8111 PCIeのために64ビットDMAをサポートしました。

- rl(4)ドライバーは、現在、RTL8139Bか、より新しいコントローラ上でWoLをサポートしました(Wakeup on LAN)。

※詳細は、それぞれのリリースノート参照下さい。
FreeBSD 8.2R 〔英文〕
FreeBSD 7.4R 〔英文〕