2007/03/05(月)最大1秒遅れのTV放送

2007/03/05 18:53 放送一般
こんな発表があったようです:
地上デジタル放送等再送信用実験局に免許 〔北海道総合通信局〕

早い話、サテライト中継局への中継回線に光ファイバーを使うということが本当に上手く出来るかどうか、また技術的課題などを探るためのものかと思うですが。。

中継先での実験には UHF-TVの ch38,ch40~ch46 を使うらしい。
確かにディジタル伝送だと画像の劣化は基本的に防ぐことができます。 しかし、中継することによって、ちょっとだけ伝達が遅れるのです。電波を光信号に変換する部分と、それを元の電波に戻す部分で遅れが発生します。

現状でも、地上ディジタルTVは約1秒遅れて映像が見えます。 毎週日曜日の昼に、TVとラジオで同時放送される「NHKのど自慢」を、TVとラジオで同時に音声を聞いてましょう。TV放送の方が1秒ほど遅れているのがはっきり判るはずです。

これは、送信元で映像を伝送データに変換する部分と、受信先で元の映像に変換する部分に時間がかかってしまうためで、且つNHKの場合は設備やTV中継回線が既に地上ディジタル放送仕様になっているためと言っていいでしょう。

地上ディジタルTVは、その通信方式などの特徴からして映像劣化が起き難い分、伝送時間を犠牲にしているといっていいでしょう。中継を重ねるほど、視聴者が映像を閲覧できるまでの時間が長くなります。
放送制作側も生放送の番組を放送する場合は、この点に注意が必要です。どこまで現場に理解されているか不明な点はあるですが・・

2007/03/03(土)新周波数でのJMH

2007/03/03 15:30 SWL
3/1 より、気象庁によるJMH (気象無線模写通報) の送信周波数が変更になっています。
3622.5kHz/7795kHz/13988.5kHz の3波のみ。

7795kHz で受信を試みましたが、7305kHz だった頃より、フェージングは少ないようです。
2種類の高層天気図を受信してみました。
先ずは、いわゆる 500hPa 天気図:

200703031

上空 5700m を基準にして、気圧を高度で示し、等しい気圧の部分を実線で示します。
この高度が低いほど気圧が低く、高度が高いほど気圧が高いという意味になるらしい。

点線は、等温線。これを見て、大雪の目安や寒気の目安とします。
概ね -30℃の等温線が真冬の寒気で、「冬将軍」という表現をする天気キャスターもいます。

今シーズンは、通常は北海道付近まで南下して居座るこの等温線が、サハリン付近までしか南下しない日が多く、日本付近に南下してもそれが長続きしない状態が続いています。

時期によりますが、実際の天候により密接に関係してくるのが、次の 850hPa 高層天気図です:

200703032

この図では、上空 1500m付近を基準として、気圧が等しい部分を実線で、等温線を点線で示しています。
この高度では、雪の目安は -6℃の等温線。 平野で雨になるのは、-3℃の等温線。

通常、3月いっぱいは、-6℃の等温線が、北海道付近に居座るのですが、今シーズンは、これまたサハリンあたりまでしか南下しない日が続きました。 ちなみに、-12℃の等温線になると、粉雪になります。

ですが、本州まで南下することはシーズンを通すと、通常でもそう多くありません。
今日は、-6℃の等温線がサハトン中部(北緯 50°付近)まで北上し、春のような状態。

この状況では、北海道でも雨になります。暖冬といわれる所以です。
それだけではなく、沿海州方面も暖冬傾向なのか、中波帯は特に影響を受けるようです。
はっきりしませんが、気温との因果関係はかなりありそうです。